第三者評価 ECEQという公開保育
〜常に学び合う教育集団へ〜


ECEQとは何か?
~幼児教育の質向上を目指すシステム~
ECEQとは「Early Childhood Education Quality System」の略で、全日本私立幼稚園教育研究機構が開発した公開保育を活用した幼児教育の質向上システムです。
従来の公開保育とは異なり、「実施園がまんなか」「5STEPプロセスで進める」「体験を通した学び合い」という3つの特徴を持っています。
単なる保育の公開ではなく、参加者、実施園、コーディネーターが共に学び合い、実施園が「やってよかった」と思える公開保育を目的としています。
このシステムを通じて、先生たちがより保育を楽しめるようになり、主体性を持って保育に取り組める環境づくりを目指しました。園内研修の更なるアップグレードも重要な目標の一つです。
STEP1 事前訪問
STEP2 事前研修
STEP3 問いづくり
STEP4 公開保育
STEP5 事後研修

事前研修と問いづくり
~現在地の確認から課題設定まで~
ECEQ実施前には、ECEQコーディネーターとの綿密な事前準備を行いました。まずSTEP2の事前研修で「田の字法」を使って園の取り組みの現在地を確認し、「こどもまんなか」をテーマに
①園の良い点②改善できる点③改善が必要となる原因・背景④こうなったらいいな
という4つの視点で話し合いました。
その後、STEP3 では LGPAワークを実施し、L(LOOK・今の子どもの姿)、G(GOAL・どういう子に育って欲しい)、P(PLAN・その為の計画・環境構成)、A(ASK・どう問うか?)の流れで、参加者に見てもらいたい箇所や助言をもらいたいところを明確に設定しました。
この丁寧な準備プロセスが、公開保育当日の充実した学び合いの基盤となりました。
問いに関しては最下部の冊子に掲載しています。



公開保育当日の実践
~子どもたちの豊かな学びの姿~
公開保育当日は、各学年で特色ある活動を展開しました。
年少組では、1学期のフィンガーペイント体験を活かした「フィンガーペイントツリー製作」で、色への着目や表現の進化を見せました。
年中組は「ちよの森での忍者修行」として自然の中で分身づくりを行い、空想の世界に入り込む子どもたちの姿が印象的でした。
年長組では「こども会議」を実施し、「ドッジボールはどうしたら強くなれる?」や「友達とはどんな人?」というテーマで答えのない問いについて話し合いました。
参加者からは「小中学校でまさに求められている学び」「先生方の力量に驚いた」などの高い評価をいただき、継続的な活動による子どもたちの成長と職員の指導力が確認できました。
感想の詳細は最下部へ
学びの継続と今後の展望
~ECEQで得た気づきを日常保育へ~
公開保育終了後のSTEP5 事後研修では、得た学びを継続できるよう職員の意識向上に取り組みました。
参加職員自身がファシリテートを行い、保育の真意に気づかせる問いかけの技術を磨くためのワークを行いました。
今回の公開保育を通じて、職員一人ひとりが「子どもまんなか」の保育について深く考え、実践する力が向上しました。参加者からの数々の評価の声は、私たちの教育実践への大きな励みとなっています。
これからも子どもたちの明るい未来のために、ECEQで培った学び合いの文化を園全体に根付かせ、継続的な保育の質向上に取り組んでまいります。職員の主体性と専門性を高め、より豊かな幼児教育の実現を目指します。

